-東京の鰻屋-
Tさんの「鰻」食べ歩のレポートです
「うなぎ大好き」をご覧頂いていたTさんが東京の鰻屋いついて纏めたレポートです。
Tさんのご許可を頂き、公開致します。
なお、このレポートは2002年1月に書かれたもので、情報は当時のものです。
T.はじめに
 
 私は転勤族として北海道から九州まで日本全国を転々としたが、地方の味は概して甘めである。蒲焼きのタレ、蕎麦つゆ、天つゆ等、東京のキリッとした辛口系の味で育った私の舌は、地方のものよりどうしても東京の味に惹かれるのである。  さて、鰻のポイントは「一貫作業」である。関東の鰻は 割く・蒸す・焼くの三工程を経てようやく蒲焼きとなるが、途中で、例えば「割き」や「蒸し」までを済ませて昼食時のピーク等に備えてストックをしておくと、鰻の皮が固くなってしまう。従って、良心的な店は客が注文してから鰻を割き始めるので、少なくとも40分は待たされることになる。サラリーマンが昼休みに寄るというのは、なかなか時間的にも難しいと言うのが本来の鰻屋なのである。   今回、紹介しようと思う東京の鰻屋の中で、少なくとも今でもそれを忠実に守っている店は、下記ベストテンの中では「安斎」「石ばし」「尾花」「小満津」「田川」「野田岩」の6軒である。

U.蘊 蓄

1. 鰻の割き方と調理法
 
2. 蒲焼きの置き方
 
3. 山椒のかけ方
 
4. タレの問題
 
5. 鰻に琴は合うか?
 
6. 鰻は多ければ良いのか?
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V.私の東京の鰻屋ベストテン

 下記は私が私の好みで選んだベストテンである。但し、30年間地方都市勤務の私が東京出張の度に足で歩いた店であるから、勿論、東京中を全て網羅しているわけではない。また高級鰻料亭として名高い赤坂「重箱」や永田町「山の茶屋」にも行ったことはない。従って飽くまで参考として見て欲しい。
 その私の鰻(鰻重)に対するこだわりは、下記の6点が基本となっている。
  @鰻自身の脂の乗りと川魚の味がシッカリ味わえること。
  A口に入れるとふっくらとして柔らかいこと。
  B蒲焼きは見た目に焦げ目がなく姿が美しいこと。
  Cタレは甘過ぎず掛け過ぎていないこと。
  D御飯は炊きたてでアツアツなこと。
  E店内は清潔で小綺麗なこと。
 店の応対については、特別に何かがなければ可とすることにした。それから「接待」に向いているかどうかは考えに入れていない。  「接待」する側つまり金を払う側は、殆どが営業活動費として会社に請求書を廻す。そのような客は目的が接待なので、店そのものを見る目が甘い。自腹を切る客は店に対する要求がシビアである。
 日本の飲食店のレベルが下がったのは、店を支える客の質そのものが落ちたせいもあるが、接待の客が多くなったのも一因だと思う。