良質な鰻を求めて
星野吉昭さんは、埼玉県川口市で約70年つづく「鰻 十和田」の3代目です。現在のお店では、スーツを着て女将である奥様の由希さんと一緒に接客の先頭に立っていますが、旧店舗では約20年の間、白衣を着て厨房に立っていたそうです。
星野さんは、鰻職人として粗方の仕事を会得した10年ほど前から生産者の方と直にお話がしたいという欲求が高まったそうです。星野さんが鰻職人として成長できたのは、先輩の職人さんの指導はもちろんですが、お客様の「美味しかったよ。」という声に励まされ、クレームにはどうすれば上手くいくのか、という問題意識を持つことができたからと言います。つまり、鰻職人・星野吉昭はお客様に育てられたと言っても過言ではないと言います。
その思いがあるので生産者(養鰻業者)の方たちと直にお話が出来たらお互い切磋琢磨して良い鰻が出来るという確信に近いものがあったそうです。しかし、なかなかそのような生産者の方と知り合うチャンスはなく、旧店舗の立退きを機に商売がえも真剣に考えたそうです。
ところがそこへ思いがけない縁により、今現在仕入れている浜名湖の養鰻場の方々と知り合うことが出来たのだそうです。その養鰻場では、専門の研究者により科学的な研究もなされ、現場で働く方々はどなたも「日本一の鰻を育て上げよう」と情熱を直に感じることが出来て、星野さんも負けないようにお客様に「日本一の鰻料理をお出ししよう」と決意を新たにするそうです。